
なにか困ったことや難しい課題を目の当たりにしたときは、かならず『仮説思考』を読み返すようにしている。どのような状況でも落ち着いて仮説を立てて、全体のストーリーを考えるとグッと解像度が上がり打ち手が見えるからだ。
仮説を立てろ、ということは幾度となく耳にしたことがあるとはおもうが、困難な課題や重要な意思決定の前にしっかり仮説を設定することができているケースはどれほどあるだろうか。
身についているようで身についていないのがこの仮説思考。ビジネスに関わる全ての人に一読いただきたい。
仮説思考とは
まず仮説について説明すると、それは「まだ証明していないが、現時点で最も答えに近いと思われる答えのこと」である。
そして仮説思考とは、あらゆる可能性が考えられる段階でも一つの仮説を作り、それを元に解決に向け全体のストーリーを描くこと、その後に詳細を詰めていくことだ。
この思考であれば網羅的に考えたり、そのための情報を集める時間を圧倒的に短縮することができるし、情報に溢れて逆に袋小路に迷い込むということを避けられる。
仮説は常に正しいのか
仮説は正しいかどうかはわからない。むしろ誤っていることも多いだろう。しかし、信じた仮説が誤っている場合は早い段階で、その仮説を信じるに値する情報が集まってない。その度に修正すれば良い。
仮に仮説が誤っていたとしても、そこから導き出せる次の仮説の芽がでているはずで、無駄になるということはない。
仮説思考が人を動かす
仮説をもたない、もしくは無意識的にあるが言語化ができておらず詳細もないという状況で意思決定が行われ、従業員または上司やチームの納得感が薄いということを目の当たりにした人はそれなりにいるのではないだろうか。
空模様を見て雨が降るという仮説を立て、傘を持って行くように日常での意思決定は無意識のうちに仮説を立てながら行なっているはずである。友人に雨雲を指し示し、雨が降りそうだと説明して傘を持ってきたことをバカにする人はいないだろう。
ビジネスや経営上での困難な課題に直面したときこそ、意識的に仮説思考を働かせるべきなのだ。
意思決定に悩んでいる、困難な課題に直面しているなどお困りの経営者または事業者はぜひご相談ください。
書籍情報
- 書籍名: 仮説思考
- 著者: 内田 和成
- 出版年: 2006年
- 出版社: 東洋経済新報社
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